こんにちは!今回は、私理学療法士が教える成長期におけるケガをしない体づくりについてです。
成長期の子供がスポーツや運動をする際に怪我をしないためには、適切な身体の作り方やケアが重要です。この記事では、理学療法士の視点から、成長期におけるスポーツ障害や怪我の予防について解説します。
・成長期の子供が起こしやすい怪我や病気
成長期の子供がスポーツや運動をする際に起こしやすい怪我や病気はさまざまです。例えば、成長期特有の骨や筋肉の成長の過程で起こる成長痛や、骨折、脱臼、捻挫などの怪我が挙げられます。また、過度な負荷や不適切なトレーニング方法によって、筋肉の炎症や関節の負担が増えることもあります。
怪我や病気をしやすい理由
成長期の子供が怪我や病気をしやすい理由は、身体の成長と発達の過程で生じるバランスの崩れや筋力の不均衡、運動技術の未熟さなどが挙げられます。また、成長期特有の急激な身体の変化によって、筋肉や骨の負担が増えることも影響します。
怪我をしないための予防運動
怪我を予防するためには、きちんとした予防運動が重要です。例としては、ウォーミングアップやストレッチングを行うことで、筋肉や関節の柔軟性を高めることができます。さらに、バランスや筋力トレーニングを取り入れることで、身体の安定性を向上させることができます。
怪我を予防するための成長期キッズアスリート向けのトレーニングメニューをお伝えします。
-ウォーミングアップ:ジョギング・ダイナミックストレッチ※など、全身の血行を良くする運動を10~15分間行う。
※ダイナミックストレッチ:リズミカルにテンポよく血流を送るように筋を伸ばすストレッチです。通常のストレッチは、スタティックストレッチを指し持続伸張を行います。
大きな違いは、スタティックストレッチでは筋の出力を10%程低下させる効果も報告されておりあまり推奨されません。
バランストレーニング:片足立ちやメディスンボールを使ったバランス運動を行い、身体の安定性を向上させます。
例・バランスディスクでの片脚や四つ這い運動などです。
– 筋力トレーニング:主に体幹や股関節周囲の安定性を目的としインナーマッスルを鍛えていきます。
**メイントレーニング:**
1. **プランク**:
– 体を直線状に保ちながら、腕立て伏せの姿勢で肘を曲げずに前腕に体重を支えます。
– バランスを保つために、お尻や腰を上げたり下げたりしないように注意します。
– 初心者は10秒から始めて徐々に時間を増やしていきます。
2. **ヒップスラスト**:
– 床に仰向けに寝て、膝を曲げた状態で両足を床につけます。
– お尻を床から持ち上げ、体を一直線にします。そしてゆっくりと元の位置に戻します。
– ヒップスラストを行うことで、お尻や太ももの筋肉を鍛えることができます。
3. **バックエクステンション**:
– うつ伏せになり、両手を頭の後ろに組みます。
– 背中の筋肉を使って上半身を持ち上げ、数秒間キープします。
– ゆっくりと元の位置に戻します。
– 腰や背中の筋肉を強化し、姿勢を改善するのに役立ちます。
4. **サイドレッグレイズ**:
– 床に横向きに寝て、片方の腕を頭の下に置きます。
– 上側の脚を上げ、股関節周りの外側の筋肉を使っています。
– ゆっくりと元の位置に戻します。 – 反対側も同様に行います。
これらの運動を週に3~4回程度行うことで、怪我を予防する効果が期待できます。
食事と栄養
怪我を予防するためには、バランスの取れた食事と適切な栄養摂取も重要です。
特に、タンパク質やカルシウム、ビタミンDなどの栄養素を十分に摂取することで、筋肉や骨の健康を維持することができます。
成長期おいて、きちんと栄養を取ることによって体の発達を助けるだけでなく、ケガをしにくい体や回復に優れた体をつくることにつながっていきます。
睡眠
最後に、十分な睡眠をとることも怪我を予防するために重要です。成長期の子供は特に睡眠が重要であり、適切な睡眠をとることで身体の回復や成長が促進されます。
成長期の子供は十分な睡眠が非常に大切です。
一般的には、成長期の子供は、8時間から10時間の睡眠が必要とされています。一般的な指標として、以下の睡眠時間の目安があります。
- 小学生(6歳から12歳):9時間から12時間の睡眠が推奨されます。
- 中学生(13歳から15歳):8時間から10時間の睡眠が推奨されます。
- 高校生(16歳から18歳):7時間から9時間の睡眠が推奨されます。
また、睡眠の質も重要です。安定した睡眠環境や健康的な睡眠習慣を促進することが、十分な睡眠を確保する上で重要です。睡眠時間帯については、可能であれば成長ホルモン分泌が行われる22:00~2:00までの深い睡眠が推奨されます。
まとめ
成長期の子供がスポーツや運動を楽しむためには、怪我や病気を予防するための適切な身体の作り方が重要です。適切な予防運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠をとることで、健康的な身体を維持し、スポーツを安全に楽しむことができます。
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